在留資格「経営管理」の申請のポイント

2023/12/21

外国人が日本で会社を立ち上げる場合「経営管理」の在留資格を取得する必要があります。

「経営管理」の在留資格を取得するには外国人が経営者や管理者になれる経歴・能力を有している必要があります。

また、行う事業の継続性と、事業所の場所の確保も審査の基準となります。

今回の記事では在留資格「経営管理」の申請のポイントを紹介していきますので、参考にしてみてください。

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在留資格「経営管理」とは

「経営管理」とは、日本で貿易やほかの事業を経営する、または管理する外国人に与える在留資格です。

経営者と管理者の具体的な定義を見てみましょう。

経営者とは

日本国内に事業所を有する企業の経営者をさしており、法人に関しては以下のいずれかに該当する必要があります。

  1. 日本に住んでいるフルタイム社員2人以上雇用していること
  2. 資本金や出資金が500万円以上であること

社員数は、経営者本人を除いて2人以上いることが必須となりますが、社員の学歴に制限は設けていません。

雇える社員は日本人、「特別永住者」・「永住者」・「定住者」・「日本人の配偶者」・「永住者の配偶者」の資格を持つ外国人のみとなります。

管理者とは

事業を管理する人を指しておりますが、チェーン店の1店舗を管理している場合は管理者と判断されない可能性が高いので注意してください。

管理者と判断される具体的な基準を2つあげます。

  1. 事業の経営や管理について3年以上の経験を有すること
  2. 日本で行う事業に関連する職務経験を有すること

「経営管理」の申請に関する注意点

「経営管理」を申請するため、いくつの要件を満たさないといけません。

その中で最も大事なのは、日本で事業所の設立と会社を安定で継続できる計画やスキルを有することです。

これらを証明できないと、ビザの申請が棄却されてしまう可能性が高いです。

会社の設立

「経営管理」を取得するためには、日本での事業所が必要となります。

事業所を設立するために、銀行口座の開設、事業所と資本金の確保、 社員の雇用が必要です。

銀行口座の開設

日本で事業所を設立するために、設立者の名義で日本国内の銀行口座を作らないといけません。

外国人が海外にいる場合、日本で銀行口座を開設するのは難しいです。

事業所の確保

日本国内において少なくとも1つ以上の事業所を確保する必要があります。

集合住宅のような物件は事業所の場所として認められないので、注意してください。

資本金の確保

500万円以上の資本金を有することが条件となっています。

また、ビザ申請前に資本金を日本の銀行口座に振り込んでおく必要があります。

社員の雇用

本人以外にフルタイムの労働者を、2人以上雇用する必要があります。

フルタイムの労働者は、日本人、もしくは「永住者」・「定住者」・「永住者の配偶者等」・「日本人の配偶者等」の外国人に限られています。

事業計画の作成

新規事業を立ち上げるには事業計画書が大事で、入国管理局は事業計画書から事業を安定して継続できるかどうかを判断します。

もし、継続性が低いと判断される場合、ビザがおりない可能性が高いです。

経営者の経歴

「経営管理」を申請するには、外国人の経歴も重要です。

本人の経歴に基づいて、事業を安定して運営できるかどうかを判断されます。

ビジネスを立ち上げた経験がない場合、事業を安定的に継続できる施策を事業計画書に記載する必要があります。

経歴もなく、具体的な対策やプランもない場合、事業の継続性が低いと判断されて「経営管理」の申請が棄却される可能性が高いです。

「経営管理」の申請が不許可となる5つの理由

「経営管理」を申請しても、 書類不足や要件・基準に満たしていない場合却下される場合があります。

具体的に以下の5つの理由があります。

立証が不十分

提出の書類が足りない、もしくは不備がある場合、 資本金の銀行口座の立証がない場合、申請が棄却されます。

要件に満たさない場合

経営者になるには、下のいずれかを満たさないといけません。

1.日本に住んでいるフルタイム社員を2人以上雇用すること
2.資本金や出資金500万円以上であること

満たさない場合、申請が不許可となります。

また、2人の社員は、日本人、「永住者」・「定住者」・「日本人の配偶者」・「永住者の配偶者」のみとなります。

事業の継続性が認められない場合

事業の債務が財産より多い、つまり債務超過になった場合、事業の継続性が低い判断される可能性が高いです。

ただし、債務超過の期間が1年未満で、改善策を公認会計士や企業診断士などに問題ないと判断された場合は継続性が認められることがあります。

また、2年連続で利益を出せない場合、事業の継続性が低いと判断されることがあるので、注意してください。

事業所の確保が認められない場合

原則として住宅以外の物件のみ、事業所として認められます。

例外として、住宅物件でも大家の書面承諾があれば承認される可能性があります。

事業内容が違法の場合

事業が違法の場合、「経営管理」を得られません。

ちなみに、法改正によって、問題なかった事業でも、違法になる可能性があります。

例えば民泊のビジネスは2016年8月以降、旅館業の営業許可が必要となり、許可を得ていないと違法になります。

このような法改正によって、行っているビジネスが違法になる場合もあるので、申請の前にしっかりと確認しておきましょう。

まとめ

外国人が日本で起業したい、もしくは管理者になりたいのであれば、「経営管理」の在留資格が必要となります。

申請に際して、日本で事業所の確保、会社を安定性・継続性、外国人のスキルについての審査基準が設けられています。

申請の手続きをスムーズに進められるように、事前に審査基準や不許可理由をしっかりと認識しましょう。

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