在留カードとは「在日外国人の身分証明書」

2023/12/21

在留カードは、その人の個人情報と在留資格や就労制限を記載している身分証明書です。

外国人は、日本に滞在する期間は、在留カードを携帯する義務があります。

外国人を雇用する時は、国で在留カードの確認を推奨しています。

怠ってしまうことで、本来働くことのできない人を雇う可能性があるからです。

そうならないために、在留カードに関する基礎知識を身につけましょう。

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在留カードが交付される外国人

在留カードは、3ヶ月以上日本で中長期滞在する外国人に交付する身分証明書となります。

そのため、観光のように最長でも90日の短期滞在の外国人には在留カードは与えられません。

また、密入国者のような、日本への上陸を許可されていない外国人にも在留カードを交付しません。

国によると、中長期滞在する外国人は28種類の在留資格に分類できます。

在留カードの記載内容

在留カードには、外国人の名前、国籍・地域、生年月日、性別などの基本個人情報と、在留資格、在留期限、就労の可否などの情報を記載しており、16歳以上は顔写真もあります。

また、偽造や変造を防止するために、在留カードに高度のセキュリティ機能があるICチップを内蔵しており、そのICチップにも上記の個人情報をすべて記録しています。

在留資格

中長期滞在する外国人は28種類の在留資格に分類でき、短期滞在1種類と合わせると合計29種類の在留資格があります。

在留資格によって、日本で従事できる活動が違います。

許可されていない活動に従事してしまうと違法となるので注意しましょう。

在留資格とその許可された活動内容をまとめました。

在留資格 説明
永住者 法務大臣から永住の許可を受けた者
日本人配偶者 日本人の配偶者・子・特別養子
永住者配偶者 永住者・特別永住者の配偶者及び本邦で出生する子
定住者 第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人
留学 教育機関の学生・生徒
家族滞在 在留外国人が扶養する配偶者・子ども
特定活動 法務大臣が一人ひとりの外国人について特に指定する活動を行う者
短期滞在 観光客など90日以内の滞在者
外交 外国政府の大使や公使、およびその家族
公用 外国政府の大使館や領事館の職員、およびその家族
教授 大学や専門学校の教授や研究者
芸術 作曲家や小説家など音楽、美術、文学の仕事を従事する者
宗教 布教や宗教活動を行う者
報道 記者やカメラマン
高度専門職(1号・2号) 法務省令で決める基準に適合する高度人材
経営・管理 企業の経営者や管理者
法律・会計業務 弁護士や公認会計士
医療 医師や歯科医師や看護師
研究 政府機関や私企業の研究者
教育 教育機関での語学教師
技術・人文知識・国際業務 通訳や技術者や私企業の語学講師など(就労ビザだと言われている)
企業内転勤 日本企業の海外支店から日本への転勤者
介護 介護福祉士
興行 俳優、歌手、スポーツ選手など
技能 外国料理の調理師など、産業上の特殊な分野に熟練した技能を要する業務を従事する者
特定技能(1号) 特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する外国人
特定技能(2号) 特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人
技能実習生(1号・2号・3号) 技能実習生
文化活動 日本文化の研究者など
研修 研修生

「資格外活動許可」

在留資格で決まった以外の活動に従事したい場合は、「資格外活動許可」を取得しないといけません。

たとえば、勉強を活動の目的とする留学生がアルバイトのような就労活動を行いたい場合です。

「資格外活動許可」があれば、在留カードの裏面に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」というスタンプが押されます。

もし留学生や家族滞在者をアルバイトとして雇用するなら、必ず確認してください。

在留期限

在留カードには、有効期限があります。

16歳以上の「永住者」、または「高度専門職2号」の在留カードの有効期限は在留カードの交付日から7年となります。

16歳未満の「永住者」は、16歳の誕生日が在留カードの有効期限となります。

それ以外の在留カードの有効期限は、在留期間の満了日です。

また在留期間は、在留資格によって違います。

たとえば、就労目的の在留資格である「就労ビザ」の在留期間は「5年、3年、1年、3月」ですが、留学生の在留期間は学校によって「4年3月、4年、3年3月、3年、2年3月、2年、1年3月、1年、6月、3月」に分かれています。

外国人の住所

在留カード

在留カードをもらう時に、外国人がすでに日本に住んでいる場合は住所が表面に記載されます。

しかし住所が決まっていない場合や、在留カードをもらったあとに外国人が引っ越しする可能性もあります。

その場合は、住所が在留カードの裏に記載されています。

住所の右側に役所の印鑑が押されていますので、住所を確認する際に確認しておきましょう。

名前の表記

在留カードでの名前表記は、原則的にパスポートであるローマ字の名前表記となります。

中国や韓国など名前が漢字を表記している外国人に対しては、ローマ字名前に加えて漢字名前も併記されます。

また在留カードの漢字名前は、日本の漢字で表記する場合があり、その際はパスポートでの漢字名前と在留カードの名前が異なる場合があります。

国の「正字検索システム」を使うことで、「入管正字」は把握できます。

「出入国在留管理庁正字検索システム」

在留カードの役割

在留カードの役割

在留カードは、中長期滞在する外国人の身分証明書で、国が発行した物なので公的証明書となります。

外国人のパスポートも身分証明書ですが、在留カードと大きく違うところ1つあります。

パスポートの様式と構造は国によって変わる一方、在留カードはすべての国で統一しています。

在留カードの携帯義務

日本で中長期滞在する外国人は、常に在留カードを携帯する義務があります。

もし携帯していない場合は、外国人が最大20万円の罰金が科される可能性があります。

偽造在留カードの見分け方

法務省が推奨している偽造の在留カードを見分ける方法、3つ紹介します

①在留カードを傾ける

まずは、在留カードを手にとって上下左右に傾けて次の3つに不備がないかの確認をしましょう。

  • 絵柄がグリーン色に変化
  • 左端がピンク色に変化
  • ホログラムが3D的動きをする

②透かし文字を確認する

暗いところで在留カードの表面から強い光を直に当てて透かして見ると「MOJMOJ…」の透かし文字が見えます。

③在留カードの番号を調べる

出入国在留管理庁(旧:入国管理局)のWEBサイト「在留カード等執行情報照会」では、在留カードの番号と在留カードの有効期限を入力すると、入力されたカードの番号が失効していないかを確認することができます。

法務省「在留カード等執行情報照会

在留カードに関する手続き

在留期間が終わったあとも日本に滞在したい場合は、「在留期間更新許可」を申請する必要があります。

しかし、在留資格によっては更新できない場合があります。

たとえばワーキングホリデーは原則的に更新不可となり、「技能実習」と「特定技能」は基本的に3回までとなります。

更新が許可されない場合、「在留資格変更許可」を取得して、別の在留資格に変更して日本に滞在するのが方法の1つです。

まとめ

在留カードは、3ヶ月以上日本で滞在する外国人にとって非常に重要な身分証明書となっています。

在留カードには、外国人の名前や住所などの個人情報と在留資格や就労の可否などを記載されています。

外国人を雇用する場合は、在留カードを提示してもらうことによって、個人情報と雇用可否を一目で確認することが可能です。

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